エンジンオイルの試験方法

試験項目 説明
密度 オイルの密度で、数値が大きいほど重い。
一般的に、密度が1に近い(水に近い)ほど、熱の伝達率が良い物が多い。
引火点 オイルが蒸発し、火種に反応して引火する時の温度。この温度では火はすぐ消えます。この温度より、7度〜10度高くなると、燃えつづけるようになります。
動粘度 オイルの硬さと思ってください。一般的に、40℃の粘度と100℃の粘度をしらべます。柔らかければ、内部抵抗が少ないので、エンジンが軽く回り、硬ければ、油膜の保持をしっかりおこないます。
粘度指数 40℃の動粘度と100℃の動粘度から、計算した指数。同じ粘度のオイルであれば、数値が大きい方が優れたオイル(油温による変化の少ないオイル)と言えますが、車の仕様、使い道、外気温を考えて、それに合った粘度のオイルを使用する場合は気にしなくてもよい。
流動点 オイルが固まってしまう温度。この気温以下では、オイルは循環しません。
全酸価
全塩酸価 オイルに含まれる、酸や塩基の量を表します。
せん断安定性 BOSCHのインジェクター法により評価する試験。
数値が低い方が機械的せん断に対する抵抗力が強い事を表します。長期使用による粘度低下(油膜保持力)の目安となります。
ホットチューブテスト
(H.T.T)
耐熱性を評価する試験。
規定温度で16時間ガラス管内に少量づつオイルを流し、生成したガム質の量で評価する。0点〜10点の11段階評価で、評点が高いほど、耐熱性、清浄性に優れ、スラッジの生成が少ない。オイルの寿命にも影響あり。
ファレックス焼付荷重 耐荷重性を評価する試験。
290rpmで回転している所に、テストピースを押し付け、250ポンド(1b)ずつ、荷重を加えていき、焼き付いた荷重を限界荷重とする。数値が高い方が耐荷重性能に優れており、焼付きに影響する。

●高回転、高出力、チューニングカーなど
       ファレックス焼付荷重、せん断安定性などを重視して動粘度100℃を参考にしてください。
  
●高級車、ラグジュアリーカー、メンテナンスをあまりしない車など
      粘度指数、ホットチューブテスト、せん断安定性などを重視して動粘度40℃を参考にしてください。



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