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タイヤの役割
 自動車が他の部分に接触している部分はタイヤだけと言えます。駆動力、減速、横Gすべてをタイヤは受け止めています。
 タイヤに求められる性能は、静粛性、経済性、耐久性、排水性、グリップ力、強度など、いろいろな性能が求められます。どのタイヤも全ての基準を満たしていますが、タイヤの種類によって、どの性能を高めてあるあるかがかわります。例えば、新車装着タイヤは、静粛性、経済性、耐久性などを重視したタイヤが装着されている事が多く、市販されている多くのタイヤは、排水性、グリップ力、強度を重視したタイヤです。
メンテナンスの基礎知識
 タイヤサイズの見方ですが、例えば、205/60R15 91Hと言う表示のタイヤの場合、205はタイヤの幅で、205mmです。60は扁平率の事で、タイヤの断面高さ(タイヤの厚み)÷タイヤの断面幅(タイヤの幅)×100で求められます。このタイヤの場合、断面高さは123mmとなります。同じ60でもタイヤの幅によって断面高さは変わると言う事です。次のRはラジアルタイヤを示しています。タイヤには横方向、縦方向に強度のあるラジアルタイヤと、縦方向に強度のあるバイアスタイヤがありますが、現在の乗用車のほとんどがラジアルタイヤを装着しています。バイアスタイヤは、トラックやバンなどの荷物を載せる車に使用されています。次の15はリム径です。タイヤの内側のホイルにはまる部分の直径です。インチ表示されています。このタイヤの場合、約351mmの直径の穴となります。次の91はロードインデックス(荷重指数)です。規定の条件下でそのタイヤ(1本)に負荷できる最大負荷能力(最大荷重)を示す数値です。91は91kgに耐えるのではなく、下の表で荷重指数91の所をみてください。このタイヤの場合、615kgまで耐えれる事になります。最後のHは速度記号です。これも下の表で見てください。このタイヤの場合、時速210km/hまで耐えれる事になります。
日常のメンテナンス
自動車メーカーの指定空気圧は通常、車両のドア付近に表示されています。インチアップなどをして、扁平率が変化した場合は、そのタイヤサイズに合った空気圧を入れてください。通常扁平タイヤになるほど、空気圧は高めに設定してください。標準タイヤが扁平率60の車でメーカー指定空気圧が2.0kg/cm2の場合は、扁平率50で2.2kg/cm2、扁平率40で2.4kg/cm2(サイズや、車重によってかわります。不明の場合はタイヤ販売店にご相談ください。タイヤの空気圧は、走行前の冷えている時に、エアゲージにより定期的(1回/月)に点検し、走行時および走行後は熱によって空気圧が高くなりますが、決して抜かないでください。タイヤに亀裂または釘、金属片、ガラス等が刺さっていたり、溝に石その他異物を噛み込んでいないか確認してください。異物を発見した時は、直ちにタイヤ販売店ですべて取り除き、点検を受けてください。
ミニバンなどでは外側、ローダウン車では内側が変磨耗する事がありますので、タイヤの内、外、両方を確認してください。
磨耗の度合いをみながら、前後、左右、内外をローテーションしてください。
一口メモ

タイヤはゴムで出来ています。当然、経年変化が起こります。生産されてから2年も経ったタイヤは新品でも、本来の性能を発揮できません。よく通信販売などで、生産から年数が経たち、メーカーから販売できなくなったタイヤを安く販売している場合がありますので、ご注意ください。
最近よく見かける窒素ガス。なにがよいのでしょう。タイヤはゴムでできていますので、少しずつ、空気はゴムをすり抜けていきます。窒素ガスは分子が大きい為、ゴムを通過しにくいのです。また、水分を含まないので、熱膨張が少なく、タイヤの温度で空気圧の変化が少ないという利点があり、レース業界ではかなり昔から使われています。水分を含まないという事は、タイヤやホイールにもやさしい事になります。

交換の目安
通常タイヤ(高速道路走行時) 残り溝1.6mm  (2.4mm) 
小型トラック用タイヤ 残り溝2.4mm              
冬用タイヤ 溝が半分くらいまで
それ以外に、ショルダー部分のパンク、亀裂、変形したものは早目に交換してください。